天気最高、大満足!! 吊尾根、ビビったけど楽しい。

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奥穂高岳 (北アルプス)
標高 奥穂高岳 3,190m
涸沢岳 3,110m
標高差 1,685m
所要時間 1日目     7時間32分   (休憩50分込み)
涸沢岳往復 1時間       (休憩20分込み)
2日目     5時間50分      (休憩込み)
行程 [登り]  沢渡P6:20-(バス)-6:40上高地BT7:00--7:40明神--8:20徳沢8:30--9:20横尾9:35--
      10:34本谷橋--11:53涸沢ヒュッテ12:35--12:40涸沢小屋--14:32 穂高岳山荘

   ※涸沢岳登山      山荘14:50 - 15:10涸沢岳15:30 - 15:50山荘
 
[降り]  穂高岳山荘5:33--6:08穂高岳6:28--7:42紀美子平8:10--8:43パノラマ--
      8:58かもしか立場--9:39岳沢ヒュッテ9:50--11:04岳沢登山口--11:18河童橋--
      11:23BT 11:30発--(バス)--11:50沢渡P 
アプローチ 前日(仕事先)大阪17時頃  〜 AM1:00頃 沢渡P 車中泊
まえがき
山に少し興味が出てきたころ、山と言えば「槍ヶ岳」で、「穂高」はマイナーなものだと思っていた。

穂高だけじゃなく、剣も、北岳も、まして、アルプスに北、南、中央があるというようなことも、聞いたことはあっても、ピンとこなかった。

いろいろな雑誌やネットを見て行くうちに、まずは穂高には行かなくては、という思いが強くなってきた。

奥穂高岳へ行く機会を探していたところ、ちょうど大阪への仕事が入り、いつも通り、帰りに登って来れるかも。
これを逃すと今年は無理かも、ということで、山の準備をして大阪へ・・・・

沢渡で車中泊したのに、起きてから準備が手間取り、始発のバスに乗り遅れてしまった。
次に来た6:20のバスで上高地へ向かうことに。

天気は、あまり良くないようなことだったけど、そうでもなく、期待できそう。

バスターミナルで、登山届けを記入し、山保険に加入して準備して出発。
9月の終わりは、やはり寒く、長そでネルシャツを着る。

上高地は、まだ紅葉が始まってないようだが、山の上はもう少しで、雪が降ってもおかしくないくらい。

小屋泊りなので、いつもより、行動食や、着替えが多く、荷物が重い。

当初は、体力、岩場歩きに不安があるが、岳沢から登り、穂高山荘で泊まって、北穂経由で降りて来ようなどとだいそれたこと(?)を考えてたが、
重太郎新道の途中でばてたら河童橋まで戻って来なければならないことを考え、山小屋が多い涸沢経由に変更。

結果的には大正解!!

日程 2007年 9月25日(火) 〜 26日(水)  
一泊二日
メンバー 単独
天気 晴れ

朝の河童橋
涼しくて、天気も良く気持ちいい。
思ったより人は少なかった。

徳沢を過ぎて、横尾までの途中。
進行方向を写したものだったと思うけど・・・

途中で暑くなり、ネルシャツを脱ぐ。

9:20 横尾大橋

横尾山荘前
ほんとに人が少ない。
15分休憩

横尾谷の歩きやすい道を行く。

10:34 本谷橋
横尾から約一時間。
2人休憩していた。

何山?


北穂高から涸沢岳への稜線
拡大×2すると
涸沢ヒュッテの鯉のぼりだけ見える。


涸沢手前の、涸沢小屋と涸沢ヒュッテの分岐


11:53 涸沢ヒュッテにて
テラスに人は少ない。

右上が北穂高岳

先の涸沢小屋から、向って左方向へ登っていく。
手前のテント場から登れるパノラマコースがあったが
気がつかなかった。


奥穂高岳

疲れ切ってる図

北穂高岳
結構きつそう!!


真ん中チョイ左がザイテングラード?
結構きつい登り。
前日、滑落して一人重傷負ってる。


テント場



荷揚げのヘリが飛んできたが、雄大な山の中で見るとラジコンのおもちゃみたいに見えた。

でも事故のときなどは大活躍なんだよな。
お世話にならないようにしないと・・・

涸沢ヒュッテ
登山者が少ない。

来る途中で、手袋を忘れたことに気づく。
ストックを持つ手がつめたく、
これから標高が上がるとさらにきついし、
岩場も辛いので
軍手を購入。


登ってきた涸沢方向

遠くに見えるのは、常念岳かな?

涸沢小屋を過ぎてザイテングラードの取り付き。

結構きついです。

ザイテン途中から、前穂高

まだまだきつい。

登山者はあまりすれ違わない。

涸沢ヒュッテ

屏風の頭の奥の山は常念山脈か?

結構登った。

あと少し。

がつらい。

14:32 穂高岳山荘
ヒュッテから約2時間。
クタクタ!!!!

休むとすぐ寒くなり、ネルシャツだけでは足りないので、
雨具も着用。

すぐに宿泊の予約をする。
朝は早めに出たいので、朝食はお弁当を予約。
引き換え券を渡される。

寒いがここでまずビール一本。
回るのが早い。

涸沢岳



建物の裏から20分位で登れる。

奥穂高への登り口。
出だしからつらそう。
上に滑落防止用の鎖のネットが見える。

まだ15時前だから、奥穂高まで登って来ようかと思ったが、
標準コースタイム往復1時間30分だけど、もうクタクタで足が上がらない。

夕食に間に合わないかもしれないからあきらめる。

できれば、明日天気がどうなるかわからないので一回登っておきたかったが・・・・

とりあえず、涸沢岳だけは登っておこう。


涸沢岳頂上からの景色は最高!!!

槍ガ岳方面は、雲がなかなか切れない。

右が北穂高岳、左が、頂上が雲に隠れてるが槍ヶ岳。

いつかは、槍ヶ岳からキレットを越えて来るルートを歩いてみたいが、こんなところ恐ろしくて
自信がない。

槍ヶ岳からこちら側見たときとは違って、なんか迫力がある。


頂上は、岩場で、北穂側は切れ落ちている。

10人位の人が雲が切れるのをずっと待っていた。

自分も20分位展望を楽しんでいた。


涼しくなるとバッテリーが上がるカメラのため、
写真が少ない。

本当は360度、素晴らしい景色なのに・・・

奥穂高岳。
明日はここを登る。
結構急だな。

涸沢岳頂上から
涸沢、常念山脈

涸沢岳の途中から、奥穂高岳と前穂高岳

山荘からの登りが厳しそう。
落ちる人もいるらしい。

晴れ上がった涸沢岳

9月下旬は結構寒い。
ロビーには、ストーブが入っており、みんなストーブの周りでくつろいでいる。

室内でも携帯用ダウンジャケットとか着てる人も何人もいた。

夜景を見るときは、あるもの全部着込んで出ないと寒くてしょうがないが、それでも、山荘のサンダルひっかけて何度もテラスに出てみる。

夜、山のシルエットの中、
涸沢ヒュッテなど山小屋の小さな明かりが何とも言えず、

山の中にいることを実感できる感激の時間である。

山荘の裏側から飛騨側
夕焼け前の雲海


山荘の裏側から、
ジャンダルム・・・・・だと思うけど??




!!!

穂高岳山荘は500人位収容できる。

今回は、100人も泊まってなかったんじゃないかな。
夕食は、食堂で入れ替えなしで、3分の1位空席があった。

夕食は、もともと好き嫌いがないので何も残さずに、
しかも、ご飯と味噌汁のおかわりもいただいた。

食後、朝食の弁当を券と引き換えに受け取る。

食後、夜景を見にテラスに出ると、真っ暗な奥穂高側の上の方にちらちらとライトの明かりが見える。

どこから来たのか?何でこんな時間なのか?

15分位して降りてきた人は、頂上に夜景を見に行ったという感じでなく、結構重そうな装備で、疲れ切った感じで山荘の中に入ってきた。

何もすることがなく、ロビーで雑誌や山のビデオを見たり、外に出てみたりしながら過ごすが、
このゆったりした時間が最高!!!!

ビールは山の上では回りが早く、動悸がしたりするので、ほとんど飲まない。

部屋は、一人に布団1セットで、問題なく眠れた。

明日の準備をして9時頃消灯と同時に寝に着く。

疲れてるのになかなか寝付けず、夜中に何度かおきてしまう。

奥穂高岳に登る途中から、朝焼けの北穂、槍が岳。

山荘前でカメラが「ローバッテリー」になり、また撮れない。


朝は、4時頃、周りが動きだす音で目覚めた。
隣の二人組は、暗いうちからヘルメットを付けて出て行き、
どうやら、西穂に向かったようだ。

外に出てみると、ものすごく寒い。
それでも、暗いうちからヘッドライトをつけた人達が、奥穂に登っていくのが見える。

山荘の朝食が5時30分から始まるので、
食後から、奥穂方面が渋滞するかもしれないと思い、
軽く行動食を食べてから、準備して
まだ薄暗いなか、5時33分に出発。

最初の岩場や鎖場が緊張するがなんとかクリア。
軍手正解だね。


山荘から、35分で、奥穂高岳頂上。

標高日本第3位!!!!

360度の展望。
素晴らしい。


3人くつろいでおり、皆さんのんびり写真撮ってる。
朝、暗いうちからここに来てたみたいだ。



オレは、カメラが・・・・言うこときかない!!


まだ、ほかの人はあまり登ってきてない。
カメラがダメなので、
こんなにいい天気で残念だけど、20分位休憩して、
吊尾根に向かって降りはじめることに。



緊張する。

岳沢から上高地

ジャンダルム!!!

ここから西穂へは・・・・・・・・・オレは行けない!

吊尾根

先に歩いていく人がいるので、ゆっくり付いていくことに。

かなりな高度感。
奥穂高岳からどんどん降っていく。
槍ヶ岳、北岳のときもそうだったが、天気が素晴らしいと、降りるのは本当にもったいない。

もっとのんびりしてればよいのにと思うが、
いろいろと事情が・・・・

吊尾根は、手を使うような場所が結構ある。
毎年滑落事故も起きている。

帰りは急ぐこともないので、岩場を楽しみながら、
山を楽しみながら降って行こう・・・・・・・

とは思うが、景色を見ると高度感抜群で怖い。

高所恐怖症だと思うけど、
下を見ると怖いので岩にへばりつく。

山を楽しめ! 山を楽しめ!
と、自分に言い聞かせ、
恐怖心と闘いながら、景色を見るふりをしながら、
自分をだましながら、ゆっくり降りていく。


吊尾根の途中から、
槍ヶ岳。

かっこいい!!!

また行きたいな。

紀美子平から見上げた、前穂高岳。
3人が休憩しており、
一人は、ザックを置いて頂上まで登っているようだ。

自分もここにリュックを置いて登ってみることに・・
かなり急な岩場で、
一歩一歩が大きく、疲れもあって、足が上がらない。

途中でやめて降りてきてしまったが、
後になって考えると、何としても登っておけば・・・
と悔やまれてしょうがない。



吊尾根の1時間位の岩場歩きは、非常に緊張の連続で、
一歩一手間違えたり、気を抜いたら、アッと言う間に転がり落ちてしまう。

奥穂高山頂からは、それほど高度は下がらないが、岳沢側をトラバースするようなルートで、上高地側の景色がすばらしい。


紀美子平から上高地側。

天気快晴!!



これから岳沢まで、急な重太郎新道を降る。

重太郎新道途中から見上げた奥穂高岳



ルートは急だが、吊尾根とは違って、
恐怖感はあまり感じないから、
景色を楽しみながらゆっくり降りていく。

岳沢ヒュッテまで、ずっと急な岩場をどんどん降りる。

このころから、登ってくる人がすれ違うようになる。
朝一のバスできたらしい。

登りには使いたくないような長い急な岩場で、しかもテント装備で登ってくる人もいることが考えられない。

あの装備で、これから吊尾根と奥穂岳登るんだ。
すごい!!

岳沢手前から吊尾根

右の方を降りてきた。
よくあんなところにルートを作ったものだ。
重太郎さんはエライ!!

膝ががくがくしてる。

岳沢ヒュッテ

昨年の雪崩で倒壊して、
今では、夏場だけ、売店とトイレがある。
テント場もあったかも。

上高地からここまではそれほど急でなく、歩きやすいはハイキングコース。

写真を撮ってる観光客っぽい人たちが何人かいた。

岳沢の下方から、奥穂方面


奥穂から西穂へ抜ける稜線
超危険な一般(?)登山道。

いつかは行ってみたいけど・・・・
一人じゃむりだな。


岳沢ヒュッテから1時間ちょっとで、上高地側登山道入り口。

やっと上高地へ戻ってきた。
疲れたけど、横尾からバスターミナルまでの約3時間の林道歩きがない分、なんか得した気分である。

途中の道は歩きやすいので、
スニーカーなど、普段着で登ってくる観光客と何人かすれ違った。

岳沢ヒュッテまでなら、ほんと、いいハイキングコースだと思う。

河童橋手前から奥穂、吊尾根、岳沢

今日、あそこから降りてきたんだーー!!

感激!!
天気が良くてもったいなくて、残念でもある。

今登ってる人がうらやましいね。

お約束の河童橋

11時18分、やっと戻ってきた。

ツアーの人たちが、ガイドさんから、
「あれが、奥穂高岳に前穂高岳。登山者のあこがれの山です」

って、説明を受けてるのを聞いて、
「オレ、あそこまで登って、今降りてきたとこだぞ!」って、
なんだか一人でかってに誇らしく感じてた。

でも、ツアー客は、「オクホ?何?」って感じだったけど

バスターミナル手前から。


ゆっくり、山を楽しみながら歩こう、と言い聞かせながら、
別に急いだわけでもないのに、

それでも、単独の場合は、早くなってしまうのかもしれない。

標準コースタイムよりは、早くなってしまった。

上:穂高岳山荘と涸沢岳

あとがき 紅葉はこれからってところで、いい時期に登ってこれたと思う。
ただ、山の上の夜は結構寒いので、持っていくものに注意。

達成感、満足度は最高の部類だが、槍が岳の時の方が、初めての山小屋泊まりで、インパクトが強かったせいか、もっと上かも。
登る時期とか、天気とかに左右されるとは思うが、やはり、夕方、槍の中腹から見た、キレットのあたりを滝のように流れる
雲が忘れられない。

前穂高岳に登らなかったのは、後悔している。なんとか登れたと思う。

今回は、危険な緊張する場所がかなり多かった分、山を歩いた、というより、山に登った、という充実感で満腹!!