「トレッキングに戻る

景色すごい!! 天気も最高! 雲ひとつない!
ただ、この斜面じゃきっと登れないな・・・
まだだれも歩き出そうとしないし。
みんな写真を撮ったりしてうろうろしてる。

一応ルートには踏み跡があり、入口には、「アイゼン、ピッケルなどの充分な装備で」などと立札が・・・
ほかの人の様子を見てよう・・・・・
建物の反対側に回り、伊那市側に来てみると、
雲は多いが、南アルプスの山並みが見える。
写真ではわからないが、富士山も見えてる。
前側に戻ってくると、先ほどのベテランさん二人連れがさっさと歩きだしていた。
そのあと、年配のご夫婦(らしき)が続いていく。
みなさんアイゼンはつけてない。

ところが、その後をすぐに、先ほどのローカットシューズの単独の方が続いていくではないか。

でもあの靴じゃ、絶対雪入るよなあ・・・・

また二人連れが続いていく。

写真に小さく写ってるのわかります?


ああああ・・待って・・・自分もいきます・・・ってなもんで、
慌てて準備しはじめる。

売店で、地図が売ってたので、とりあえず買っておく。
宝剣岳の写真を撮って、
さあ出発してみよう。

行けるところまで行ってみよう。

でもあの斜面無理だろうなあ。
雪は凍っておらず、皆さんの踏み跡に沿って問題なく歩ける。

ただ、このあと八丁坂の急な斜面の登りが始まる。
皆さん戻ってこない・・ということは、登っていったんだ。
さっきの単独の人も・・・・ すごい!!!

ツボ足で、ストックを突きながら、ゆっくり登っていく。
凍ってなければ大丈夫そうじゃん。
後ろを振り返ると、怖い!!
凍ってたら絶対無理だろうなあ。
帰りのほうが怖そうだ。早めに下山しよう。

やっぱり皆さんピッケル持ってない。

暑くて、半袖になりたい。
上の方に来ると雪渓が終わり、よく整備された階段状の道を登る。
乗越浄土。
天気最高!!!

稜線には雪はほとんどない。
風もないし、寒くない。

先に行った人たちは見えない。どこ行ったんだろう?
単独の人は?

ブラブラしてると、宝剣山荘から、先ほどの半そでベテランさん二人がスコップを担いで出てきた。

スタッフさんだったんだ。納得。
行けそうなら、宝剣岳を越えて極楽平から千畳敷に戻りたい。

先に木曾駒を往復するため、中岳に向かう。

中岳から振り返って宝剣岳。
中岳から木曾駒の途中で、先ほどの単独さんが戻ってきた。

早い!!

しかも、ノースリーブのTシャツに、短いスパッツで降りてきた。
中岳から木曾駒に登ってる途中。
木曽駒頂上まであと50m位というところで・・
・・・トラブル発生!!


なんと、左足の靴のソールが、かかとの方半分剥がれ出した。
パニック!!!
このままいくと、全部はがれそう。
右足も周りのゴムがボロボロはがれてる。

以前、他の山で、やはり靴ひもで、ソールをぐるぐるに巻きつけて歩いてる方とすれ違い、「あーあ、大変だな」なんて思ってたのに、
まさか自分が・・・

帰りの雪道どうしよう?
宝剣岳、危ない岩場あるし、来た道でこのまま帰るしかないか。

とりあえず、全部剥がれる前に、ザックからひもを探して縛ってみようと思うが、
紐がないので、方向磁石に着いているひもをはずして、代用した。
木曽駒ケ岳頂上到着。
先に着いていた方にシャッターをお願いした。

靴のことが心配で、ほとんど休まないで頂上を後に・・・

もう頭の中は、帰りの雪の急斜面のことでいっぱいいっぱい。

どうしよう???

そういえば、ロープウェイ駅の建物のなかに、「靴のトラブルに注意」のようなポスターが貼ってあった記憶が。


景色を見る余裕がないが、とにかく写真撮っておこう。

気がつくと、南側から、すこしずつ雲が上がってきた。
やはり、右もかかとがはがれてきた。
歩き続けると、余計ひどくなるので、すぐに止まって紐をさがす。

ザックの中に、何とかビニールひもが見つかり、縛って歩き出す。

それでも岩に引っ掛かり、歩きづらい。
何度も立ち止まっては、紐のズレを直す。

もう、疲れる。

これで宝剣岳登れるの?

全部はがれるのも時間の問題だし。

宝剣山荘に着いた時はソールはほとんど剥がれていた。
ガムテープをお借りして、両足とも、ぐるぐる巻きにした。

雪道滑るだろうなあ・・・
アイゼン持ってきてよかった。
あとでつけてみよう。

お礼を支払って外に。

ソールがつるつる状態で、このまま帰るべきか、それとも、折角来たからには、宝剣岳登ってくるか?

岩場は滑って危ないし、ここまでで精神的に参って疲れてる。
でも登り20分位だしなあ・・・どうしよう?

外で休んでると、先ほどロープウェイで一緒だった年配のご夫婦が宝剣岳から降りてきた。

とりあえず行ってみるか・・・

頂上までの距離はすぐだが、結構怖い!

ガムテープで足が滑りそうで、鎖や岩にしがみつきながら登る。

落ちたら死ぬ。
毎年事故がおきてるところだ。

足が震えてる。

それでもなんとか頂上に・・・・。

頂上からは360度の展望で、素晴らしい!!!


雲が南から湧き出してきている。
空木岳方面は雲の中だ。

この先極楽平の方に降りようか、またもと来た八丁坂に降りようか?
極楽平の方に降りて行ってる方が結構いる。

地図で確認すると、極楽平経由の方が速そうだが、危険な岩場が長めだし、
極楽平から千畳敷までの雪道が不安だ。

千畳敷も雲がかかってきた。
雪道で、霧の中迷子になったらヤバい。

決めた。靴も心配だから来た道で戻ろう。

もう一度、鎖にしがみつきながら、降りる。

降りのほうが怖い。

この靴、3年前にセールで買ったため、サイズ限定で大きすぎて、あまり使用してなかった。
ほっといたので、ソールがはがれたのかも・・

サイズがおおきいからか、岩場では、足が中でずれるので踏ん張れない。

岩でガムテープが擦れて、切れ始めてる。

気をつけながら、15分位で乗越浄土に到着。


千畳敷は霧が出てきたようだ。

さっきから、下の方で、賑やかな声が聞こえてる。
中学生の登山教室のようで、雪原で遊んでるようだ。

人がいっぱい見える。
ガムテープでソールがつるつるなので、念のため、雪渓の手前でアイゼンを付ける。

こんなアイゼンデビューありますか???

軽アイゼンなんで、つま先とかかとがカバーできない。

どうせなら、10本爪アイゼンの方持ってくればよかった。
これから降ります。

雪は全然凍ってないので、前の人の足跡をなぞるだけで全然問題なさそう。

先に降りて行った方は、ピッケルはもっていたが、アイゼンは付けず、あっという間に降りて行った。

他の方もアイゼンなんて付けてないようだ

下の方霧が出てきた。
さあ、降りはじめるぞ。

前に人が歩いてるとほっとする。


ものすごく霧が出てきた。

前に行った方はもう見えないが、下から登ってくる方がいる。


これってホワイトアウト??

今は、たくさんの方が通った足跡があるから、問題ないが、
真冬で雪が降って積もったら、右も左もわかんないだろうな。

子供たちのにぎやかな声も、この場合ありがたい。
すぐ近くなのに全然見えない。
急いだわけでもないのに、
宝剣山荘から30分位で降りてしまった。

ホテル前は、観光客が沢山いた。

最後の方では、左足の前のガムテープがはがれてしまい、
べろんべろんさせながら、雪が挟まりながら・・・・ボロボロで

写真は脱いだところ。

誰もアイゼンなんて付けてないから、ガチャガチャうるさいし、みんなに見られてはずかしい。

無残!!

左足は、ガムテープもソールもはがし、そのまま帰った。

そばに座ってる中学生の男の子が、一部始終をじっと見てた。


千畳敷はご覧のように、霧につつまれ何も見えない。

八丁坂から戻ってきて正解だったかも。

極楽平から回ってきた人は、どうしたんだろう。
単独の人は・・・・

中学生も、戻るようにアナウンスされてた。
ロープウェイの中から見上げたところ。

朝の天気はどこ行った。


靴・・・・・ ロープウェイ駅。バス待ってる間。

このあと、またバスに揺られ、30分位でバスターミナルに。

行く時に停まってた他の車が、まだ残ってる。、
皆さんまだ山楽しんでんのかな・・・


アプローチ
出張先(名古屋市内)20時出発 ~ 23時30分中央道 座光寺PA (仮眠) 5時20分出発  ~ 
6時 駒ヶ根 菅の台P 

前書
ここのところ運動不足で、2か月で体重3kgも増えてしまった。(運動しないとよくあることなんだけど・・・)

山歩きするなら、少しでも減らさなきゃ・・・、膝に負担もかかるし・・・
ということで2週間位前から、20分位のジョギング、または、スクワット少々、で準備しはじめたが、
まったく足りないし、効果なし。間に合わない。

でもしょうがない、今回の山は、どこにしようか?  
久しぶりだし、高い山はまだ雪がありそうだし、比較的楽な山はないか探していた。

本当は、前から行きたいと思っていた千丈が岳を計画してみたが、アプローチの戸台から北沢峠までのバスが、災害復旧工事のため7月1日からでないと通じてないということで、断念。 体力もムリ。

残雪があまりなくて、雪道初心者でも大丈夫そうな山ということで、八ヶ岳の天狗岳も考えたが、名古屋から向かうには少し遠いし、八ヶ岳なら家から比較的近いので、いつでも行けそうでもったいない。

そこで、往復5時間以内位の行程の山ということで、木曽駒・宝剣岳に向かうことに。
昨年秋に行こうと思い、麓まで言ってみたが、朝から雨が降っており、一日中天気が悪いということで、ロープウェイ代ももったいないので、残念ながら帰ってきた。


今回この時期は、まだ残雪は多いだろう。
軽アイゼン(6本爪)は持ってるが、使ったことがないし、ピッケルは買ってもいない。
急斜面なら絶対無理だ。

地図も持ってなくて不安だが、いつものように、とりあえず帰り道沿いだから麓まで行ってみてから考えよう・・・と。

PAで仮眠後、高速から眺めると、天気予報通り「晴れ」で、山がよく見える。
・・・が、雪がたっぷり残ってる。登れるだろうか??

とりあえず、菅の台バスターミナルまで行って、登山者の様子をみてから考えよう。

6時頃に着いて、バスの時間を確認すると、始発は7時12分。
駐車場は閑散としており、道路に止めて様子を見る。

皆さん30分位前から少しずつ動き始める。
重装備の人はいないし、みんなピッケルももってない。
ロープウェイに乗って写真撮って帰ってくるくらいかも。

それでもいいや、登れなければ天気がよさそうだから写真だけ撮って帰って来よう。

駐車場に停め(400円)、準備を始める。
山の上は寒いと困るので、着る物を多めに積めたら、軽アイゼンも入れてるからか、結構パンパンで重い。
ここはそれほど寒くないので、Tシャツに長そでのネルシャツを着ただけで問題ない。

切符売場で、ロープウェイ乗り場までの往復バス代とロープウェイ往復代(セットで3800円)購入。

バス乗り場には、9人だけ。
二人組が4組と単独の若い男性のかたがひとり。
シーズンだとものすごく並ぶらしい。

単独の方は、デイバックの中の荷物が少なく、靴も街で履くようなローカットウォーキングシューズで、切符もバス代しか買ってなかったようで、山に行く人じゃないんだと・・・・・・・・・(じろじろ観察してすいません)

バスが来た。
あれっ、何人か乗ってる。ここが始発じゃないのかな?
乗ってみたら、どうやらロープウェイ乗り場などで働くスタッフの方たちのようでした。

40分位、くねくねと曲がった山道を走ると、ロープウェイ乗り場に到着。

8時ちょうどの出発に連絡してるらしい。

ここで、先ほどの単独の方がロープウェイの切符を買っていた。

ロープウェイは、ほとんどがバスに乗ってた方で、一緒に乗っていたのか、若い男性の二人連れが、半そでシャツにベストを着て、荷物は少ないが、ピッケルを持った恰好で乗ってきた。

ベテランさんぽい。
やっぱりピッケルがないと上には登れないのか?   といっても、持ってないし、あっても使い方わからないし・・・・

ロープウェイから山を見上げると、素晴らしい天気で、元気が湧いてきた。

6分ほどで到着。
外に出る通路に登山届を入れるポストがあるが、誰も見向きもしないでそのまま外へ・・・・
みんな上には登らないんだな。きっと・・・・・・・・・オレも・・っと。(オイッ!)

さあ、外へ・・・・・・すばらしい!!!!!!!!雪景色!!!

行程
菅の台P 7:12 バス ~ 7:45しらび平 8:00ロープウェイ ~ 8:06 千畳敷 

千畳敷8:20 ~ 9:10宝剣山荘 ~ 10:05木曽駒ケ岳 10:10 ~ 10:55宝剣山荘 11:10 ~
11:30宝剣岳 11:35 ~ 11:50宝剣山荘 ~ 11:55雪渓上部 ~ 12:20千畳敷

千畳敷12:40ロープウェイ ~ 12:46しらび平 13:10バス ~ 13:40菅の台P

午前中は、梅雨だというのに、天気が素晴らしく。
快適な山歩きができた。

それでも結構つかれました。
体力不足を実感。トラぶった時は、体力が大事。

靴は大事に。

雪渓は、夏の槍ヶ岳のときに少しだけ歩いたことがあるが、こんな急な雪道は、冬は無理。

でも楽しかった。


 
                                                         以上
 

快晴!快調!    あッ、靴が!!  10本爪アイゼン持ってくればよかった・・・??

   

日程 2008年 6月18日(水)  日帰り
メンバー 単独
天気 晴れ、午後曇り
木曽駒ケ岳・宝剣岳